2018年10月5日金曜日

「独楽(こま)」という踊り




花の盛りのある日のこと、
江戸の東を守る浅草寺の境内で、
コマ売りの萬作(まんさく)が見物を集め、
独楽(こま)の由来を語っています。

コマ売り萬作(まんさく)は続けて
「綱渡り(つな わたり)」、
「つばめ回し」、
「風車(かざ ぐるま)」、
「衣文流し(えもん ながし)」といった
曲独楽(きょく ごま)のわざを披露すると、
(きょう)に乗って自分がコマになったかのように、着物の両袖を広げ、くるくる回転し始めました。

上機嫌で「百廻り」して見せた萬作(まんさく)は次には小さいコマそのものに変身し、抜き身の刀剣の白刃の上を回転して進む「刃渡り」という曲独楽(きょく ごま)を、得意気(とくいげ)に披露しながら人々の前から消えてゆきます。


平成29年、日本舞踊協会「独楽」

あァ、いったい夢かまぼろしか。
コマ売り萬作(まんさく)は、独楽(こま)の精だったのでしょうか、
それともこれは浅草観音(あさくさ かんのん)さまの、いつもの悪ふざけなのでしょうか。
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ナンセンスすぎる、常磐津舞踊の代表曲「独楽(こま)」の物語です。

木村富子作詞、三代目常磐津文字衛(ときわず もじべえ)作曲、二代目花柳寿輔(はなやぎ じゅすけ)振付で昭和3年9月歌舞伎座において初演され、主人公・独楽売 萬作(こまうりの まんさく)を二代目市川猿之助(猿翁=えんおう)が演じました。

奇抜なテーマと花柳流の華やかな振りで人気となり、その後三代目市川猿之助によって「猿翁十種」に加えられます。


平成29年、日本舞踊協会「独楽」


手数(てかず)が多く振りや所作(舞踊の中の芝居)を追うだけであわただしくなりがちな前半と、回転するコマを真似、背筋を伸ばして斜めにぶんぶん回り続ける後半と、ひたすら運動神経と体力がためされる構成です。全体に曲芸のような踊りと言えるでしょう。

平成29年、日本舞踊協会「独楽」


こう見えて、わたし運動は得意の方でして
恥ずかしながら、ぶんぶん気持ちよく回転いたしました。

※  観音さまのいたずら?常磐津「独楽(こま)」(舞踊鑑賞室)
※  説教くさいぞ!浅草観音さま。常磐津「独楽(こま)」全訳


平成29年日本舞踊協会宮城県支部・第32回各流舞踊公演にて演じた、
常磐津「独楽(こま)」を紹介させていただきました。


踊り説明記事は水木歌惣と水木歌惣事務局の共作になります。コメントは水木歌惣、本文は水木歌惣事務局・上月まことが書いています。コピーや配布には許諾を得ていただくよう、お願いします。Copyright ©2018 KOUDUKI Makoto All Rights Reserved.





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