2019年5月7日火曜日

中村流「雀成会」観覧記(2019)




以前告知させていただいた、中村流の「雀成会」へ出かけてきました。午後は少し曇りましたが、朝からお天気が良く、国立劇場のある皇居の周りは外国の方や我が国の観光の方でいっぱいでした。


「雀成会」は9代目 中村福助氏(当代)、8代目 中村芝翫氏(当代)の長姉・中村流8代目家元 2代目 中村梅彌(なかむらうめや)(当代)主宰の会です。そのため、日本舞踊の流派として「中村流」、歌舞伎で「成駒屋」の面々も、多数出演なさいます。


こちら、とっても美人な中村芝延(なかむら しえん)さんです。2018年、日本舞踊協会で踊った「雨の四季」で、東北支部代表としてご一緒した舞踊家の方です。わたしが楽屋へお邪魔したときはまだ床山さんの前だったので頭を花で隠させていただきますが、ご覧ください鬘(かつら)なしで、この美男っぷり。あ、女性でした。

2019/4/28、国立大劇場、中村流「雀成会」の中村芝延(左)さんと


今回わたくしのお目当ては芝延(しえん)さんが椀久を演じる「二人椀久」と謎の演目「雪傾城」、そうしてご当代・中村梅彌(うめや)先生が踊る「吉野山」でした。

中村芝延(なかむら しえん)さんの「二人椀久」、とても面白く拝見しました。写実っぽい演技と舞踊に感動です。それに何故か、浪花の風(椀久は大阪・堺の商人)を感じましたよ。もちろん、芝延(しえん)さんは言うまでもなく、東北の舞踊家さんです。でもこういう表現が、できる方なのですね。


2019/4/28、国立大劇場、中村流「雀成会」


もうひとつのお目当て「雪傾城」こと、本名題(本名題)「月雪花名歌姿絵(つきゆきはな めいかの すがたえ)」には、おおいに笑わせていただきました。雪ダルマは出ませんでしたが身長50cmほどの、むちゃくちゃ小っさい禿(かむろ)が雪球を転がしながら出てきましたから。6代目 中村勘九郎氏(当代)のご子息・2代目 中村長三郎さんです。もう、この時点で降参です。

また同じく、6代目 中村勘九郎氏(当代)のご子息・3代目 中村勘太郎さんが「芝翫奴」を披露しました。大人に負けないキレッキレな踊りで、観客を魅了しました。こちらは何も予備知識なしで拝見したため、たいへん驚きました。

大切には当然、お家元・中村梅彌(うめや)先生が圧巻の踊りを披露なさいました。「吉野山」の静御前です。とても美しく、威厳がありました。





お蔭さまで、とても楽しい充実した一日になりました。

本文・写真ともに水木歌惣。Copyright ©2019 MIZUKI Kasou All Rights Reserved.







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